
この記事は、「AIが発達しても、事務職だからこそできる仕事・これから身につけたいスキル」を考える全4回シリーズの第2回です。
健康診断やストレスチェックの案内業務を担当していると、「案内したはずなのに、対象者が期限までに対応してくれない」という場面に出会うことがあります。私自身、健康診断では対象者の予定を調整して予約を取り、本人へ受診日を案内する業務を、ストレスチェックでは対象者へ必要なID・パスワード等を案内し、受検してもらう業務を経験してきました。この記事では、その実務経験から感じている「案内して終わりにしない」ことの大切さについてお伝えします。AIによって事務職の仕事がどう変わっていくのかについては、別記事「AIで事務職はなくなる?これからの事務職に必要なスキル」でも触れていますので、あわせてご覧ください。
健康診断・ストレスチェックの案内業務とは
健康診断の事務局では、対象者の予定を調整して予約を取り、本人へ受診日を案内する、という一連の流れを担当することがあります。ストレスチェックでも同様に、対象者へ必要なID・パスワード等を案内し、期限までに受検してもらう、という業務があります。どちらも、案内を出すこと自体は決まった手順に沿って進められる、いわば事務処理としての側面を持つ仕事です。
「案内しただけ」では進まないことがある理由
しかし、案内しただけですべての人が予定どおりに対応できるわけではありません。仕事が忙しかったり、うっかり忘れてしまったり、本人にしか分からない事情があったりして、予定どおり進まない場合もあります。これは、対象者の意欲や協力的な姿勢が足りないというよりも、誰にでも起こり得ることだと私は感じています。
案内して終わりにしないためにできること
そのため、単に「案内しました」で終わるのではなく、状況を確認したり、必要に応じて声をかけたり、完了するまでフォローすることが大切だと実務を通じて感じています。たとえば、期限が近づいてきたタイミングで進捗を確認したり、対応が難しそうな様子であれば声をかけて状況を聞いたりすることで、案内だけでは進まなかったことが動き出す場合があります。
事務処理力だけでなく「フォロー力」が求められる理由
この経験から、健康診断やストレスチェックの案内業務には、「事務処理をする力」だけではなく、「相手を見ながら仕事を最後まで進める力」も必要なスキルだと考えています。案内を出す作業自体は手順が決まっていますが、対象者一人ひとりの状況に合わせてフォローする部分は、マニュアル化しきれない、人が担う仕事の一つだと感じています。
フォロー力を伸ばすために意識したいこと
案内して終わりにしないためには、期限までのスケジュールを把握しておき、進捗を確認するタイミングをあらかじめ決めておくことが役立ちます。また、声をかける際も、相手を責めるような伝え方ではなく、「状況を教えてください」という姿勢で確認することを意識しています。こうした積み重ねが、事務処理力だけでは得られない、フォロー力というスキルにつながっていくのではないかと思います。
まとめ
健康診断やストレスチェックの案内業務は、案内を出すこと自体は決まった手順に沿った事務処理ですが、それだけで完了するとは限りません。状況を確認し、必要に応じて声をかけ、完了まで見届けるフォロー力があってこそ、案内業務は本当の意味で完了します。これは、AIに任せられる定型的な案内作業と違い、人だからこそ発揮できるスキルだと感じています。
こうした「相手を見ながら仕事を進める力」は、健康診断・ストレスチェックの場面に限った話ではありません。事務職に共通して求められるスキルとして整理した内容を、別記事「気が利く事務ってどんな人?AI時代に身につけたい「人を見る力」」でご紹介しています。
▶ 次の記事を読む:制度を知っているだけでは足りない。社員に合った制度を案内できる事務になる
このシリーズの記事一覧(全4回)
1. AIで事務職はなくなる?これからの事務職に必要なスキル
2. この記事(健康診断・ストレスチェックは案内して終わりじゃない。事務職に必要なフォロー力)
3. 制度を知っているだけでは足りない。社員に合った制度を案内できる事務になる
4. 気が利く事務ってどんな人?AI時代に身につけたい「人を見る力」
制度の詳しい内容は、厚生労働省の「ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策」も参考にしてください。リンク先:https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/index.html

