この記事は、「AIが発達しても、事務職だからこそできる仕事・これから身につけたいスキル」を考える全4回シリーズの第4回(まとめ)です。
「気が利く事務」と言われる人は、何が違うのでしょうか。単なる性格やセンスの問題だと思われがちですが、実は具体的なスキルとして言語化できる部分が多くあります。この記事では、「気が利く事務」に共通するスキルを整理し、AI時代における事務職の価値についてお伝えします。
「気が利く事務」とはどんな人か
気が利く事務とは、ただ指示された処理をする人ではなく、相手の状況を見る、困っていそうなことに気づく、必要なタイミングで声をかける、必要な情報や制度を伝える、仕事が完了するところまでフォローする人だと考えています。ただし、相手のプライバシーには踏み込みすぎないことも大切にしています。
気が利く事務に共通する6つのスキル
観察力(相手の状況を見る)
相手の状況を見る力は、気が利く事務の土台になるスキルです。日々のやり取りの中で、相手がどんな状況にあるかを意識することから、気づきは始まります。
コミュニケーション力(気づいて声をかける)
困っていそうなことに気づいたら、適切なタイミングで声をかけることも重要です。声をかけるタイミングや伝え方によって、相手が受け取りやすいかどうかが変わってきます。
調整力(必要な人・タイミングをつなぐ)
一人で完結しない業務では、必要な人やタイミングをつなぐ調整力も欠かせません。誰に確認すればよいか、いつまでに何をすればよいかを整理して動く力です。
制度を調べる力(必要な情報や制度を伝える)
社員に合った制度を調べ、伝える力も気が利く事務に必要なスキルです。会社には育児・介護などに関する休暇制度をはじめ、さまざまな制度がありますが、説明を受けただけで社員が覚えているとは限りません。日常の会話の中で必要性に気づいた場合に、適切な制度を案内できることが大切だと感じています。この視点は、別記事「制度を知っているだけでは足りない。社員に合った制度を案内できる事務になる」で詳しくご紹介しています。
フォロー力(仕事が完了するところまで見届ける)
案内して終わりにせず、完了するところまで見届けるフォロー力も欠かせません。健康診断やストレスチェックでは、案内しただけですべての人が予定どおり対応できるわけではなく、状況を確認したり、必要に応じて声をかけたりすることが大切だと実務を通じて感じています。この視点は、別記事「健康診断・ストレスチェックは案内して終わりじゃない。事務職に必要なフォロー力」で詳しくご紹介しています。
AI・ITを使いこなす力(定型作業を効率化する)
定型的な作業はAIやITを使って効率化し、その分の時間を、相手を見る・気づく・つなぐ・フォローするといった仕事に使えるようになることも、これからの事務職に必要なスキルです。AIに仕事を奪われるかどうかという話ではなく、AIと役割分担しながら人にしかできない仕事の価値を高めていく、という考え方です。この視点は、別記事「AIで事務職はなくなる?これからの事務職に必要なスキル」で詳しくご紹介しています。
プライバシーに踏み込みすぎないという線引き
気が利く事務であるためには、相手の状況に気づくことが大切ですが、それは相手のプライベートな事情を必要以上に聞き出すこととは違います。日常の会話や相談の中で自然に気づいた範囲で対応し、聞き出すのではなく、気づいたときに橋渡しをする、という姿勢を意識することが大切だと考えています。
AI時代に「気が利く事務」であることの価値
AIが発達しても、事務職の仕事がすべて無くなるとは考えていません。むしろ、定型的な作業をAIに任せられるようになる分、観察力・コミュニケーション力・調整力・制度を調べる力・フォロー力といった、人にしかできないスキルの価値は高まっていくのではないかと感じています。
まとめ
「気が利く事務」は、性格やセンスだけの話ではなく、観察力・コミュニケーション力・調整力・制度を調べる力・フォロー力・AI/ITを使いこなす力という、具体的なスキルの組み合わせです。AI時代だからこそ、これらのスキルを意識して伸ばしていくことが、事務職としての価値を高めることにつながると考えています。
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このシリーズの記事一覧(全4回)
1. AIで事務職はなくなる?これからの事務職に必要なスキル
2. 健康診断・ストレスチェックは案内して終わりじゃない。事務職に必要なフォロー力
3. 制度を知っているだけでは足りない。社員に合った制度を案内できる事務になる
4. この記事(気が利く事務ってどんな人?AI時代に身につけたい「人を見る力」)
